DIY家具の塗装は何を選ぶ?オイル・ニス・ワックス・水性ペンキの違いと塗り方
DIY家具の塗装は、仕上がりと使う場所から選ぶといいです。
木の家具を作ったあと、「何を塗ればいいのかな?」と迷うことはありませんか?
木目を楽しみたい、落ち着いた色にしたい、白やグレーに塗りたい。どんな仕上がりにしたいかによって、選ぶ塗料は変わります。
今回は、DIY家具の仕上げに使われるオイル・ニス・ワックス・水性ペンキの特徴と、基本的な塗り方をまとめました。塗装手順の図と合わせて、作りたい家具に合う仕上げを考えてみてください。
※塗り方や乾燥時間は製品によって異なります。図とこの記事は基本の流れをつかむためのガイドです。実際の作業では、使用する製品の表示・説明書を優先してくださいね。
4種類の違いを比較
| 種類 | 主な仕上がり | 塗り方の特徴 | 選ぶときの確認点 |
| オイル | 木目と木肌の風合いを楽しむ仕上げ | 浸透させ、表面に残った分を拭き取るタイプがある | 屋内・屋外の用途、拭き取り方法、日常のお手入れ |
| ニス | 木目を見せながら表面に保護の膜を作る | ハケで塗り、乾燥させて仕上げる | ツヤ、水性・油性、耐水・耐熱性能、使える場所 |
| ワックス | 木目を残し、磨いて風合いやツヤを整える | 布で少量ずつ伸ばし、余分を拭き取って磨く | 色移り、水・熱への適性、メンテナンス方法 |
| 水性ペンキ | 一般的な不透明タイプは木目の色柄を覆い、好みの色にする | ハケやローラーで塗る | 木部用か、天板・座面・屋外に使えるか、必要な下塗り |
オイル・ニス・ワックスは仕上げの種類、「水性」は塗料の性質を表す言葉です。ニスにも水性タイプがあります。この記事の水性ペンキは、主に木の色柄を覆う不透明タイプを指しています。
オイル|木の手触りや風合いを楽しみたいときに
浸透型の木工用オイルは、木肌を生かす仕上げに向いています。色付きのものなら、木目を残しながら色合いを変えられます。木材の種類や吸い込み方で見え方が変わるため、同じ木材の端材で試すと確認しやすくなります。
用意するもの
木工用オイル、製品指定の塗布用具、ウエス(拭き取り用の布)、紙やすり、必要に応じて耐水ペーパーと当て木、塗料に適した保護手袋、養生シート、容器。使用済みの布の処理方法も、先に確認しておきます。
基本の流れ
1. 紙やすりで木の表面を整え、削り粉を取り除く。
2. 製品の指示に従ってオイルを混ぜ、木目に沿って塗る。
3. 指定の時間を置き、吸い込まれずに残ったオイルを拭き取る。
4. 指定の待ち時間を取り、必要な場合は2回目を塗る。
5. 製品が指定・許容している場合だけ、オイルで濡れた状態で研磨する。
6. 余分なオイルを十分に拭き取り、指定の時間をかけて乾燥させる。
添付図の「15〜30分」「1時間」「24時間以上」という流れは、ワトコオイルの公式手順に近い例です。すべての木工用オイルで同じ時間を使えるわけではありません。
濡れた状態で磨く工程も、すべてのオイルに必要な作業ではありません。[参考1]
きれいに仕上げるポイントは、表面に余ったオイルを残さないこと。拭き取りが不十分だと、ベタつきにつながる場合があります。
noteではコチラの写真をPDFデータとして置いています。ニス|木目を見せながら表面を保護したいときに
ニスは、木材の表面に塗膜という保護の膜を作る仕上げです。透明や着色タイプ、ツヤあり・ツヤ消しなどがあり、木目を見せながら雰囲気を変えられます。
耐水性や耐熱性は製品によって違います。テーブルなどに使う場合は、その場所への使用に適しているか確認しましょう。「ニスを塗ったから熱い鍋を直接置いてよい」という意味ではありません。[参考3]
用意するもの
木工用ニス、製品に合ったハケ、紙やすり、削り粉を取る布、保護手袋、養生シート。ハケを洗う水や専用うすめ液は、ニスの種類に合わせます。
基本の流れ
1. 表面を整え、削り粉や汚れを取り除く。
2. ニスを製品の指示どおりに混ぜる。
3. 木目に沿って、薄く均一に塗る。
4. 塗り重ねができる状態になるまで乾かす。
5. 必要な場合は軽く研磨し、研磨粉を取り除く。
6. 指定の回数を塗り、使用できる状態になるまで乾かす。
「表面を触れる時間」と「塗り重ねができる時間」は同じとは限りません。添付図の重ね塗り回数は流れの例として捉え、製品が指定する回数に合わせてください。
ハケに多く含ませすぎず、液だれを確認しながら進めると、厚塗りを防ぎやすくなります。
noteではコチラの写真をPDFデータとして置いています。ワックス|磨いて木の表情を整えたいときに
木工用ワックスは、布などで塗り広げ、拭き上げや磨きで仕上げるタイプがあります。着色タイプでは、木目を残しながら落ち着いた色合いを楽しめます。
使う場所を決めるときは、水や熱への適性、衣類などへの色移りを確認します。とくに座面や、頻繁に水拭きする場所は、用途に合う製品を選びましょう。
用意するもの
木工用ワックス、ウエス、仕上げ用のきれいな布、製品に合ったたわしなどの磨き用具、紙やすり、保護手袋、汚れてもよいタオル、養生シート。
基本の流れ
1. 表面を整え、削り粉を取る。
2. 布に少量のワックスを取り、木目に沿って薄く広げる。
3. 製品に指定がある場合は、所定の時間を置く。
4. 製品に合うたわしや布で磨き、きれいな布で余分を拭き取る。
5. 必要に応じ、製品が認める範囲で塗布・拭き上げ・磨きを繰り返す。
6. 使用開始までの時間を守り、仕上がりを確認する。
添付図には待ち時間や24時間以上の乾燥が示されていますが、ワックス全般に共通する条件ではありません。
磨く前後の待ち時間も、使う製品の説明に合わせてください。
ワックスは厚く盛るよりも、少量ずつ作業すると余分を拭き取りやすくなります。
noteではコチラの写真をPDFデータとして置いています。水性ペンキ|家具を好みの色にしたいときに
白、グレー、ブルーなど、家具の色を変えたいときには、不透明タイプの水性ペンキが候補になります。木の色柄を覆うため、木目を見せる仕上げとは見え方が変わります。
水性でも、使える場所は製品ごとに違います。家具に使える製品であっても、天板や座面には適さないものがあります。購入前に「木部」「屋内・屋外」「天板・座面」への適性を確認しましょう。[参考4]
用意するもの
木部に使える水性ペンキ、ハケやローラー、塗装トレイ、紙やすり、布、保護手袋、マスキングテープ、養生シート。下地によっては、製品が指定する下塗り剤も必要です。
基本の流れ
1. 表面を整え、削り粉や汚れを取る。
2. 塗らない場所をマスキングテープなどで保護する。
3. 必要な下塗りを行い、指定どおり乾かす。
4. ペンキを混ぜ、薄く均一に塗る。
5. 指定の塗り重ね時間を取る。
6. 必要な場合だけ軽く研磨し、粉を取って次の塗装を行う。
7. 指定の回数と乾燥・使用開始までの時間を守る。
8. 塗料とテープの説明に合うタイミングで養生を外す。
添付図の「1〜2時間」「2回塗り」は一例です。製品によって必要な回数や時間が変わるため、時計の時間だけで判断しないようにします。
ハケやローラーは、塗料が乾く前に製品指定の方法で洗います。塗料や洗浄排水の処理は、製品表示と地域のルールに従ってください。
noteではコチラの写真をPDFデータとして置いています。どれを選ぶか迷ったら
– 木目と木肌の風合いを楽しみたい → 浸透型オイルを検討する。
– 木目を見せつつ表面を保護したい → 用途に合うニスを検討する。
– 布で塗り、磨いて風合いを整えたい → ワックスを検討する。
– 家具の色を白やグレーなどに変えたい → 不透明タイプの水性ペンキを検討する。
仕上がりの好みで候補を絞ったら、使う場所への適性を確認します。屋外の家具は屋外用、食品に直接触れるものはその用途が確認できる製品を選びましょう。
失敗を減らすために確認したいこと
同じ塗料でも、木材が変わると色の見え方が変わります。端材や目立たない部分で試し塗りし、乾燥後の色や手触りまで見ておくと安心です。
削り粉が残ったまま塗ると、表面に粒やザラつきが残ることがあります。下地を整えたあとと、塗り重ね前の研磨後は、粉を取り除いてから次へ進みます。
重ね塗りは、製品の指定時間と状態を確認してから行います。表面を触れるようになっても、家具として使用できるまでには、さらに時間が必要な場合があります。
すでにオイルやワックスが塗られた家具に、ニスやペンキをそのまま重ねるのは避け、適合性と下地処理を確認してください。[参考3]
作業中と乾燥中は換気をし、火気を近づけないようにします。オイルを含んだ布は、重ねたり丸めたりして放置すると自然発火する恐れがあります。
ワックスも成分によって同様の注意が必要です。使用済みの布は製品の指示どおりに処理し、廃棄は地域のルールに従いましょう。[参考2]
自分の家具に合う仕上げを見つけよう
塗装を選ぶときは、色だけでなく、木目を見せたいか、どこで使うか、お手入れをどうするかも考えてみてください。
まずは端材で試して、乾燥後の仕上がりを確かめるところから。手順図を見ながら準備して、家具に合う仕上げを探してみてくださいね。


